Japanese
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特集 急性肺障害—薬物治療の可能性
アラキドン酸代謝経路への作用薬剤
Potential Role of Arachidonic Acid Metabolism in Treatment of Lung Injury
小林 俊夫
1
,
久保 恵嗣
1
Toshio Kobayashi
1
,
Keishi Kubo
1
1信州大学医学部第1内科
1Department of Internal Medicine Ⅰ, Shinshu University School of Medicine
pp.19-24
発行日 1994年1月15日
Published Date 1994/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900793
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はじめに
Adult respiratory distress syndrome(ARDS)は透過性亢進型肺水腫の一つであり,肺微小血管の損傷が原因である.肺ではcyclooxygenaseおよびlipooxygenase代謝経路を介して,多くのアラキドン酸代謝産物が産生されるが,それらの急性肺損傷発症機序への関与は十分解明されていない.
最近,その関与を解明するための一つの方法として,それらの生理活性物質の合成阻害剤あるいは受容体拮抗剤をさまざまの急性肺損傷モデルに使用して,その効果を検討し,それらの生理活性作用あるいは病態との関連を解明する方法が試みられている.また,急性肺損傷の薬物療法の開発あるいは一部は臨床治験が試みられている.
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