Japanese
English
特集 呼吸器と救命救急
急性高山病
Acute Mountain Sickness
宮原 隆成
1
,
久保 恵嗣
1
,
小林 俊夫
1
Takashige Miyahara
1
,
Keishi Kubo
1
,
Toshio Kobayashi
1
1信州大学医学部第一内科
1Department of Internal Medicine I, Shinshu University School of Medicine
pp.887-891
発行日 1995年9月15日
Published Date 1995/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901116
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はじめに
高山病は,海抜2,500m以上の高地に到達した際に出現する症候群であり,急性高山病(acutemountain sickness;AMS)と慢性高山病(chronic mountain sickness;CMS)に分類される.
AMSのなかでも特に重篤なのが高地肺水腫(high altitude pulmonary edema;HAPE)および高地脳浮腫(high altitude brain edema)である.HAPEは日本でも中部山岳地帯を中心に年間数例の発生がみられ,死亡例1〜3)も報告されている.しかしながら,早期に低地移送を含め適切な治療を行うことで,速やかにしかも確実に回復しうる疾患である.
本稿では「高山病と突然死」を検討するにあたり,AMSの最重症型であるHAPE患者を対象とし,その死亡例を中心噛床的特徴を明らかにしたいと思う.
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