Japanese
English
特集 肥満と呼吸
肥満と肺ガス交換
Obesity and pulmonary gas exchange
大塚 洋久
1
Hirohisa Ohtsuka
1
1東海大学医学部第二内科
1The Second Department of Internal Medicine, School of Medicine, Tokai University
pp.417-420
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900136
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はじめに
肺ガス交換と肥満との関係でもっとも重視されているのは,おそらくPickwick症候群の肺胞低換気である。この問題は呼吸調節と関係が深いが,ここでは血液ガス異常を中心として取り上げる。closing現象に由来する低O2血症は,生理学的に興味深い問題であると同時に,PaO2の正常値と関連して臨床的に意義がある。しかし,疾患とは関係が乏しいようである。いまひとつしばしば観察される現象でありながら,比較的研究されていないのが肥満者の息切れである。これは大きな体重を移動させるために運動時のO2消費量が大であることによるものと推定される。
これらの肥満の影響を図1にまとめて示す。
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