Japanese
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講座
体温と臨床—とくに血液ガスを中心にみた問題点について
Some Clinico-Physiological Aspects of Blood Gases under Abnormal Body Temperature
横山 哲朗
1
,
大塚 洋久
1
Tetsuro Yokoyama
1
,
Hirohisa Ohtsuka
1
1慶応義塾大学医学部内科
1Department of Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.861-868
発行日 1967年10月15日
Published Date 1967/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201828
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はじめに
臨床医学の分野において,体温の問題ははなはだ興味ある点であり,昔からいろいろな立場からこの問題が論じられてきた。とくに体温調節については数多くの臨床生理学的研究がなされてきたことは周知のとおりである。しかし生体における熱産生と代謝の関係は不可分なものであるにもかかわらず,呼吸生理学的な立場から体温を論じた研究は必ずしも十分なされていたとはいいがたい。
高熱患者に解熱剤を投与し,氷枕を使用するなどは昔から行なわれていたことではあるが,その生理学的意義は必ずしも正しくかつ十分に理解されていたとはいえないであろう。最近は低体温治療が積極的に,かつ強力に行なわれ,あるいは臓器の低温保存も臓器移植技術の一部として関心がもたれている。
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