Japanese
English
Bedside Teaching
気道炎症の評価方法
Evaluation of Airway Inflammation
川山 智隆
1
,
木下 隆
1
,
坂崎 優樹
1
,
今村 陽平
1
,
最所 知佳
1
,
松永 和子
1
,
星野 友昭
1
Tomotaka Kawayama
1
,
Takashi Kinoshita
1
,
Yuki Sakazaki
1
,
Yohei Imamura
1
,
Chika Saishyo
1
,
Kazuko Matsunaga
1
,
Tomoaki Hoshino
1
1久留米大学医学部内科学講座呼吸器・神経・膠原病内科部門
1Division of Respirology, Neurology, and Rheumatology, Department of Medicine, Kurume University School of Medicine
pp.973-981
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205806
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はじめに
炎症とは免疫反応に伴う病態の一つで,感染防御,アレルギーあるいは自己免疫反応などが含まれる.気道では,アレルギー・自己免疫,喫煙曝露や感染症などによって慢性的な炎症が引き起こされることがある.気道炎症の評価は,疾患理解を深めるために大きく寄与するものであるが,疾患発症の予防,重症度の判断,予後の予測および治療の反応性などの把握に貢献する重要な情報である.ただし,評価方法のなかには,健康保険が適応されているものとそうでない臨床検査があることを理解したうえで選択する必要がある.
本稿では,慢性気道炎症を呈する気管支喘息(喘息)や慢性閉塞性肺疾患(COPD)を中心に,侵襲性検査を介して得られる肺や気管支組織,気管支肺胞洗浄液(bronchoalveolar lavage fluid;BALF)や気道被覆液(airway lining fluid;ALF)および非侵襲性的な喀痰,呼気凝縮液,呼気ガスや末梢血を用いた日常臨床から研究段階にある気道炎症の評価方法,意義,利点や欠点について述べる.
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