特集 喘息とCOPD
検 査
気道炎症の評価に関する検査
-喀痰検査,FeNO測定,アレルギーの評価,気道過敏性に関する検査
福永 興壱
1
1慶應義塾大学医学部呼吸器内科
キーワード:
喀痰好酸球
,
吸入ステロイド
,
FeNO
Keyword:
喀痰好酸球
,
吸入ステロイド
,
FeNO
pp.1321-1324
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1321
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Summary
▪喘息,慢性閉塞性肺疾患(COPD)ともに肺機能による特徴として閉塞性障害を示すが,両者の病態は異なる原因・機序で形成されている.
▪一方で,近年では喘息とCOPDの両者の性質をもつ疾患概念として,喘息とCOPDのオーバーラップ(asthma and COPD overlap:ACO)が注目されている.
▪これらの疾患の性質を明らかにするためには気道炎症の評価が重要であり,その方法として喀痰検査,呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)の測定,アレルギーに関する評価,気道過敏性ならびに可逆性検査が重要である.
▪抗炎症作用をもつ吸入ステロイド(ICS)導入に際し,これらの検査を行って評価することで気道炎症,とくに好酸球性気道炎症の存在を明らかにすることが重要なポイントである.
© Nankodo Co., Ltd., 2020