Japanese
English
特集 COPDの急性増悪をめぐって
COPDの急性増悪の原因
Causes of Exacerbations of COPD
川山 智隆
1
,
木下 隆
1
,
相澤 久道
1
Tomotaka Kawayama
1
,
Takashi Kinoshita
1
,
Hisamichi Aizawa
1
1久留米大学医学部内科学講座呼吸器・神経・膠原病内科部門
1Division of Respirology, Neurology and Rheumatology, Department of Internal Medicine, Kurume University School of Medicine
pp.395-403
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100771
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はじめに
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は,有害なガスまたは粒子を吸入することによって生じる慢性気道炎症に基づく気流制限を特徴とする疾患である.その気流制限は様々な気道可逆性を有するが,大部分は進行性である.COPD患者は,安定期でも慢性の咳,痰,喘鳴および労作時呼吸困難などの症状を有し,臨床経過中にしばしばそれらの症状が急激に悪化する急性増悪を経験する.
急性増悪は,死亡,入院および肺機能を悪化させる大きな要因になっている.したがって,急性増悪の誘因または原因を検索することは急性増悪の予防または治療に重要である.急性増悪の原因の大部分は気道感染である.その他に大気汚染が関与しているとされているが,それ以外の原因の約1/3は不明である.
本稿では,過去の報告をもとに急性増悪の原因または誘因およびそれらの頻度について解説する.
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