Japanese
English
Current Opinion
慢性期酸素療法 & NPPV—特にCOPDにおける長期NPPVについて
Long-term Oxygen Therapy and Long-term Noninvasive Positive Pressure Ventilation
坪井 知正
1
Tomomasa Tsuboi
1
1国立病院機構南京都病院呼吸器科
1Department of Respiratory Medicine, National Hospital Organization Minami Kyoto Hospital
pp.371-380
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205685
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
慢性LTOT & NPPVに関する最近1年間の話題
[1]Nasal High Flow Oxygen Therapyなど
急性期呼吸管理に登場した,ネーザルハイフローはICU領域で呼吸管理の枠組みを大きく変えようとしている1).一方,慢性期酸素療法として,特に在宅での使用は給水装置の問題や大量の投与酸素量が必要なこともあって,症例報告の段階にとどまっている2).臨床研究は計画段階であるが,筆者の施設では実地臨床として,運動時に重度の低酸素血症を呈し運動耐容能が著しく低下したCOPDや間質性肺炎症例に対して,ネーザルハイフローを運動トレーニング時に使用している(図1).
携帯型酸素供給装置としてNIOV(noninvasive open ventilation)装置を用いた研究が行われた.NIOVは,患者の吸気をトリガーして酸素がボラスにジェット流で短時間に供給され,プラグ付きの鼻カヌラに似たインターフェイスの一部から室内気もべンチュリ効果で取り込み,鼻腔に勢いをもったガスを送り込む装置である(図2).この装置を用いることで,SpO2が改善し,呼吸筋のunloadができ,呼吸困難感が軽減し,運動耐容能が増すことが示された3).
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.