COPD治療の新時代 21世紀の「社会的」生活習慣病 COPD治療のコントラバシー
NPPV導入のタイミングと予後の予測は可能か?
坪井 知正
1
1国立病院機構南京都病院 呼吸器科
キーワード:
アシドーシス-呼吸性
,
換気血流比
,
水素イオン濃度
,
予後
,
筋疲労
,
治療成績
,
病勢悪化
,
陽圧呼吸-内因性
,
呼吸管理
,
胸腔ドレナージ
,
非侵襲的陽圧呼吸
,
呼息
,
肺疾患-慢性閉塞性
,
症状評価
,
タイミング
,
肺内シャント
,
膨張
Keyword:
Acidosis, Respiratory
,
Hydrogen-Ion Concentration
,
Prognosis
,
Respiratory Therapy
,
Ventilation-Perfusion Ratio
,
Treatment Outcome
,
Muscle Fatigue
,
Disease Progression
,
Positive-Pressure Respiration, Intrinsic
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
,
Exhalation
,
Symptom Assessment
pp.291-296
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014069719
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急性増悪時のNPPV使用の第一の目的は,比較的軽度なうちに血液ガス(アシドーシス)や呼吸筋疲労を改善し,挿管下人工呼吸を避けることである.急性増悪時のNPPVは一般には鎮静を必要とせず,一時的な治療の中断(休憩)ができ,その間に会話や飲食も可能で,患者の身体的精神的ストレスを著しく軽減する.優れた臨床成績が証明されるにいたり,現在では,NPPVに習熟した施設では,COPD急性増悪時の換気補助の第一選択となっている.さらに,NPPV使用により医療費が節約できることも報告されている.なお,NPPV導入直前のpHが低いことが挿管や院内死亡のリスクを高めることが知られている.
©Nankodo Co., Ltd., 2014