Japanese
English
特集 睡眠呼吸障害
睡眠による呼吸機能の生理的変化
Respiratory function during sleep
飛田 渉
1
,
滝島 任
1
Wataru Hida
1
,
Tamotsu Takishima
1
1東北大学第一内科
1First Department of Internal Medicine, Tohoku University School of Medicine
pp.7-10
発行日 1989年1月15日
Published Date 1989/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205392
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はじめに
ヒトは24時間ごとにくり返される覚醒と睡眠というリズムのなかで生活している。睡眠はある周期性をもってその深さが変化するが,成人の場合入眠するとI,II,III,IV期まで段階的に深い睡眠に達し,約90分後になると眼球運動が激しくなるrapid eye movement(REM)期が出現する。前述のIからIV期をnon-rapideye movement(NREM)期といい,REM期とNREM期は90分ごとのサイクルで1晩4〜5回くり返される。このような睡眠の段階に従って,呼吸循環動態のみならず生体の内部環境は覚醒時と異なった状態を示す。また同じ睡眠段階でも種,性,年齢によっても異なる。
睡眠時の呼吸機能を考える場合,まず体位変換による呼吸機能の変化を考える必要があるが,本稿ではヒトにおける睡眠そのものによる生理的な変化に絞って述べる。
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