Japanese
English
特集 Elastic loadと息切れ
Elastic loadにおける呼吸筋の力学特性
Mechanical properties of the respiratory muscles during inspiratory elastic loading
菊池 喜博
1
,
飛田 渉
1
,
冬木 俊春
1
,
長南 達也
1
,
進藤 千代彦
1
,
刘 又宁
1
,
荒井 政義
1
,
佐々木 英忠
1
,
滝島 任
1
Yoshihiro Kikuchi
1
,
Hidetada Sasaki
1
,
Tamotsu Takishima
1
1東北大学医学部第1内科
11st Dept. of Intern. Med., Tohoku Univ.
pp.889-893
発行日 1982年9月15日
Published Date 1982/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204074
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Roussos and Macklemは呼吸筋の疲労を,他の骨格筋と同様に発生圧の低下として定義し,正常人においても吸気抵抗負荷により横隔膜の疲労が生じうることを証明すると共に,このような呼吸筋の疲労と呼吸不全発症との関連についても言及している1)。他方O'Connell and Campbellは呼吸困難を有する患者では,安静換気時に要する呼吸筋の発生圧対最大吸気努力時発生圧の比が大きいと報告しているが2),呼吸筋疲労により最大吸気努力発生圧が低下した場合にも,上記の比は当然大きくなることが考えられ,呼吸困難感と呼吸筋疲労の関係についても興味深い。しかし,吸気負荷呼吸においては,呼吸中枢のactivityが増す等種々の代償機構も働くことがいわれており3),負荷呼吸により呼吸筋が疲労する場合にも,疲労防止の為あるいは,疲労筋補助の為,何らかの代償機構が働く可能性が考えられる。
これまで吸気抵抗負荷による呼吸筋疲労の実験はRoussos and Macklem1)により行なわれてきた。
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