Japanese
English
特集 冠血流と心筋血流計測
冠血流計測
冠動脈カテーテル法
Measurement of coronary flow velocity
柳沼 淑夫
1
,
川田 豊
1
Toshio Yaginuma
1
,
Yutaka Kawada
1
1自治医科大学循環器内科
1Department of Cardiology, Jichi Medical School
pp.703-706
発行日 1988年7月15日
Published Date 1988/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205282
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
開胸時に露出された冠動脈の血流を測定することから,心臓カテーテル時に冠動脈内の血流速度,あるいは血流量を測定するということは冠循環の理解に大変役立つ魅力的な方法である。この10年間に血流速度シグナルを血管内より臨床的に観察し得るようになったのは,冠血流測定用プローブをミニチュア化し,カテーテルの先端に取りつけることが可能となった技術的進歩によるところが大きいと思われる。
時を同じくして経皮的冠動脈血管拡張術(PTCA)の開発に伴って,局所冠動脈の狭窄の改善が血流増加につながるのかという疑問に答えることができるような測定法が求められ,進歩を促したといえる。また動物実験では得られない生体の代謝産物による局所の血管拡張作用についても多くの情報をもたらしてくれることが期待され,それが実現しつつある。本稿では一番多く用いられているカテーテル先端型超音波ドプラ血流計の臨床応用について概説することにする。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.