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特集 冠血流と心筋血流計測
冠血流計測
冠静脈カテーテル法—持続的熱希釈法による冠静脈血流量の測定
Measurement of the coronary sinus flow with continuous thermodilution method
児玉 和久
1
,
南都 伸介
1
Kazuhisa Kodama
1
,
Shinsuke Nanto
1
1大阪警察病院心臓センター
1Cardiovascular Division of Osaka Police Hospital
pp.731-738
発行日 1988年7月15日
Published Date 1988/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205286
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はじめに
狭心症は,その灌流領域に出現する冠血流障害に起因する酸素の需給バランスの乱れが病態の基本となる。したがって虚血性心疾患の病態を評価する上で,冠血管の病変形態を観察すると同時に,冠血流を正確に把握し,かつ虚血による心筋代謝動態の変化を観察することはきわめて重要な意義を有している。
1971年にGanzら1)が報告した持続的熱希釈法は短時間にしかも反復して冠血流を測定し得る利点を持ち,手技的にも比較的容易であり,さらに冠静脈血の採取が可能なため乳酸等の心筋代謝物質の測定も可能である。
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