今月の主題 循環器疾患の画像診断
方法
冠動脈造影法
土師 一夫
1
1国立循環器病センター・内科心臓部門
pp.998-1004
発行日 1987年6月10日
Published Date 1987/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220983
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選択的冠動脈造影法は虚血性心疾患の最終的な臨床診断法である.本法がSones1)によって始められて以来の約27年間にX線撮影装置の進歩,カテーテルシステム,造影薬,撮影フィルム,画像処理法などの造影装備の改良および合併症対策の改善に伴う安全性の向上によって,本邦でも広く普及し,今や循環器疾患のルーチン検査法になったといっても過言ではない.また冠動脈造影法で用いる手技は冠動脈内血栓溶解療法や,経皮的冠動脈形成術(PTCA)などの治療分野に応用されており,循環器病学を学ぶ医師にとって冠動脈造影法の修得は必須といえる.
本稿では冠動脈造影法の適応と禁忌,方法,合併症,読影の実際,意義と限界について概説する.
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