Japanese
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特集 カテコールアミン
限局性左室脱交感神経の局所心筋機能に及ぼす影響
Effect of local epicardial sympathectomy on regional myocardial contraction
小松 栄一
1
,
山口 一郎
1
,
宮沢 光瑞
1
Eiichi Komatsu
1
,
Ichiro Yamaguchi
1
,
Kozui Miyazawa
1
1山形大学医学部中央検査部
1Department of Clinical Laboratory, Yamagata University School of Medicine
pp.1141-1146
発行日 1986年11月15日
Published Date 1986/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204951
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自律神経系は心循環系の調節に重要な役割を演ずるが,特に交感神経と心ポンプ機能とは密接な関係を有し,すでに数多くの研究がなされている1〜7)。近年,Ba—rberら8)によりごく限局した心筋梗塞巣によって,左室に分布する交感神経の興奮伝達が遮断されることが報告されたが,彼らの関心はもっぱら電気生理学的変化に向けられており,心臓のポンプ機能や左室壁運動が心交感神経遮断とどのような関係があるかについては検討がなされていない。一方,Phenolを心外膜面に塗布して心外膜面の表層組織を傷害し,交感神経伝導を遮断する方法が心交感神経分布の検索や心機能との関係の研究9〜11)に用いられてきたが,除神経領域の局所心筋収縮機能に与える影響に関して詳細な検討はなされていない。そこで我々は,Phenolを用いて左室に限局性の脱交感神経領域を作成し,心交感神経刺激時の心血行反応および局所壁運動の変化について検討を加えた。
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