Japanese
English
装置と方法
左室局所心筋の虚血と収縮
Ischemia and contraction of regional myocardium in the left ventricle
中村 芳郎
1
,
林 潤一
1
,
大鈴 文孝
1
,
高橋 正人
1
,
小川 聡
1
,
盛 英三
1
,
堀川 宗之
2
Yoshiro Nakamura
1
,
Junichi Hayashi
1
,
Fumitaka Osuzu
1
,
Masando Takahashi
1
,
Satoshi Ogawa
1
,
Hidezo Mori
1
,
Muneyuki Horikawa
2
1慶応義塾大学医学部呼吸循環内科
2日本光電工業株式会社
1Dept. of Med., Keio Univ.
2Nihon Koden Ltd.
pp.129-133
発行日 1980年2月15日
Published Date 1980/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203512
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虚血性心疾患の左室機能障害の特徴は,心室筋の不均等な障害にある。閉塞性肥大型心筋症のような例外もあるが,虚血性心疾患以外の多くの心室不全は,左室心筋の均等な障害によると考えて大きな誤りを冒すことはない。近年急速に広まったM mode Echocardiographyで左室短軸径を1本のビームで計測して左室機能を表現して不審に思われない所以である。
虚血性心疾患のもたらす左室心筋の不均等運動に関しては,Tennant and Wiggers1)の古典的論文以来,多くの興味ある研究が発表されてきた。しかし局所心筋の運動状態を計測することには意外に困難が多く,認識方法についても,計測装置についても,解決されねばならない問題を残してきた。Tennant and Wiggers1)はmyographなる装置を用いて,左室前下行枝の閉塞によりsystolic bulgeの発生することを示した。このmyo—graphで記録しているものが何であるかは問題があるけれども,冠状動脈分枝閉塞による局所心筋運動の変化に関する基本的概念は示されている。
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