Japanese
English
特集 肺機能検査の新しいガイドライン—手技と装置(2)
気道過敏性,誘発試験
Bronchial provocation testing
佐々木 孝夫
1
Takao Sasaki
1
1鳥取大学第三内科
1The Third Department of Internal Medicine,School of Medicine, Tottri University
pp.247-256
発行日 1986年3月15日
Published Date 1986/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204832
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種々の物理的,化学的刺激,あるいは,薬物および抗原刺激に対して,気道が過度に攣縮反応を示す,いわゆる気道過敏性は,気管支喘息の特徴的病態として,これまで多くの研究が行われている。これらも含め,気管支喘息とは限らず,気道過敏性自体を考察した綜説が,Bousheyら1)によって,State of the Artとして,1980年にまとめられている。
in vivoで気道過敏性をしらべる誘発試験,Bronchial challenge test,あるいはBronchial provocation testは,種々考案され,気管支喘息以外の呼吸器疾患にも応用され,たとえば,いわゆる慢性気管支炎でも気道過敏性が認められ,しかも,気道閉塞を呈する者に多いという報告も出されるにいたっている2)。また,職業性喘息の診断に,原因物質によらない,たとえば,メサコリンに対する気道過敏性の消長が決め手となることなども報告されるようになってきている3,4)。
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