今月の主題 肺
技術解説
気道過敏性検査
木村 啓二
1
,
井上 洋西
1
,
滝島 任
1
Keiji KIMURA
1
,
Hiroshi INOUE
1
,
Tamotsu TAKISHIMA
1
1東北大学医学部第1内科
pp.133-142
発行日 1987年2月15日
Published Date 1987/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913249
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気道過敏性は,気管支喘息の大きな特徴である.喘息の診断,経過観察,治療効果の判定および発症機序の解明のために,気道過敏性を定量的に評価することが重要である.従来の気道過敏性検査は,煩雑でかつ安全性にも問題があり,一般病院のルーチン検査として導入されずにいた.安静呼吸下にメサコリンを吸入しながら呼吸抵抗を連続的に測定する方法(アストグラフ法)は,当教室で開発した新しい気道過敏性検査法で,検者,被検者ともに負担が少なく,安全性が高く,また,従来法ともよく一致する優れた方法である.本稿では,アストグラフ法を中心に気道過敏性検査を概説し,アストグラフを用いたプロプラノロールとアテノシン吸入試験についても紹介する.また,中枢,末梢両気道過敏性の分離連続測定装置についても触れる.
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