特集 気管支喘息のガイドラインを実臨床に生かす―こんなときどうする?
総論
病態評価のための検査 気道過敏性検査(メタコリン),運動負荷試験,呼気NO,誘発喀痰
辻 百衣璃
1
,
手塚 純一郎
1
TSUJI Moeri
1
,
TEZUKA Junichiro
1
1福岡市立こども病院アレルギー・呼吸器科
pp.738-742
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000159
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気道過敏性検査(メタコリン)
1.検査の目的と適応
気管支喘息の基本的な病態である気道過敏性は気道内の細胞群が正常をこえて反応することである。その機序は,気道炎症,気道リモデリング,気道を調整する神経バランスの異常,先天的な構造異常など種々の要因が関与する。気道過敏性検査は,喘息や咳喘息の診断や重症度,治療効果の判定,治癒過程の把握に有用である。気道過敏性の測定には日本アレルギー学会標準法とアストグラフ法が用いられている。一般的に,平滑筋を直接刺激するメタコリンを吸入薬剤として使用する。また,気道過敏性検査の前には気道の内径に影響する薬剤を中止する1,2)(表1)。
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