Japanese
English
Bedside Teaching
PTCAの長期予後
The long-term follow-up of patients undergoing percutaneous transluminal coronary angioplasty (PTCA)
鈴木 紳
1
,
高林 和佳子
1
,
上塚 芳郎
1
,
高橋 弥生
1
,
広沢 弘七郎
1
Shin Suzuki
1
,
Wakako Takabayashi
1
,
Yoshiro Uetsuka
1
,
Yayoi Takahashi
1
,
Koshichiro Hirosawa
1
1東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所内科
1Department of Internal Medicine, The Heart Institute of Japan, Tokyo Women's Medical College
pp.149-155
発行日 1986年2月15日
Published Date 1986/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204818
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I.PTCAの歴史
1964年,DotterとJudkinsは徐々に太くなったカテーテルを順次使用することにより,血管—特に下肢の閉塞性動脈硬化症を中心とする末梢血管の狭窄性病変を拡張させることに成功した1)。その後,Grüntzigはバルーンの付いたカテーテルを膨らませることによって末梢血管の拡張に成功し,1977年には冠状動脈にまでこの方法の応用を拡げ2),経皮的冠状動脈拡張術(Percutaneo—us transluminal coronary angioplasty-PTCA)を完成した。PTCAの成功例における虚血改善効果は明らかであり3,4),成功率の上昇と合併症の減少により,適応の幅はますます拡大する傾向にある5,6)。しかし,本法の歴史はそれほど長いものではなく,長期にわたる観察がまだ不充分なため,長期予後に関しては不明の点が多い。
ここでは,PTCA施行後に再造影検査にて病変の変化を追及できた症例を提示し,文献的考察も含めてPT—CAの長期予後について考えてみたい。
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