Japanese
English
Bedside Teaching
農夫肺症
Farmer's lung disease
本間 行彦
1
,
井上 幹朗
1
Yukihiko Honma
1
,
Mikio Inoue
1
1北海道大学医学部第一内科
1The First Dept. of Internal Medicine, Hokkaido University, School of Medicine
pp.737-744
発行日 1985年6月15日
Published Date 1985/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204685
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農夫肺症は主に好熱性放線菌類(Thermophilic acti—nomycetes)を吸入することによって個体が経気道的に感作され,免疫学的機序により起こる,びまん性の肉芽腫性間質性肺炎である。かびた枯草や穀類を扱う農夫にみられることから,本名称がある。本症は100年以上も前にアイスランドではhay-shortness-of-breathとして知られていた1)が,Cadham (1924)の記述2)や,Campbell(1932)が独自の疾患として報告3)して以来,欧米で多くの報告や研究がなされてきた。本邦では稀な疾患と考えられていたが,近年,疫学調査4)が行なわれ,本邦でもそれほど稀な疾患でないことが判明した。今回,実際の症例の概要を示し,若干の解説と併せて本症を理解したい。
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