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いわゆるび慢性間質性肺線維症の主な換気力学的特徴としては,肺内線維増殖の結果生ずる弾性収縮力増大があり,呼吸機能上拘束性換気障害,肺コンプライアンスの低下および肺拡散能の低下などが特徴的とされている1-3)。また通常は気道病変を伴うことが少なく,1秒率や気道抵抗は正常範囲にあることが多いとされている3,4)。一方PaO2が低下し,A-aDO2は増加する。このガス交換障害の発生機序は,従来いわれてきたA-Cブロックという概念では説明しえないとされ2-4),換気血流比不均等性にその因を求める趨勢にある。ここで肺線維症において換気の不均等分布が存在するか否かが問題となるが,従来より肺内ガス分布は非常に良好とされている5)。すなわち不活性ガス洗出曲線におけるコンパートメント解析で,肺はあたかも一つのturnover rateを持つ肺胞群の集合を思わせ3,4),またV-V曲線でもその下降枝が直線的に下降し,もしくは上に凸の曲線を呈し,時定数の低下傾向およびその分布の均等性が示唆されている3,4)。肺内時定数の不均等分布を最も鋭敏に検出するのは動肺コンプライアンスの周波数依存性と考えられているが,肺線維症での動肺コンプライアンスに関する報告はみられない。
Static and dynamic compliance and other mechanical properties of the lungs were analyzed on thirty-one patients with pulmonary fibrosis.
Fifteen patients with cryptogenic fibrosis, eleven with collagen disease, and six with sarcoidosis were examined. Spirography, diffusing capacity by single breath method, blood gas analysis, expired gas analysis were also determined. The conclusions derived are as follow ;
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