特集 Idiopathic fibrosing alveolitis
肺線維症の呼吸機能
本間 行彦
1
,
横山 哲朗
1北海道大学第1内科
pp.35-44
発行日 1978年1月15日
Published Date 1978/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203145
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原因不明のびまん性間質性肺炎・肺線維症,DIPFにおける呼吸機能障害についての従来からの報告をまとめると,換気機能障害とガス交換機能障害の2つに要約されると思われる。換気機能障害は更に拘束性障害および閉塞性障害の2つに分けられるが,拘束性障害の方は,その成因についてまだ議論があるとしても1〜4),その存在については広く認められているといえよう。臨床的問題点としては,最近の検査法の多様化にともない,どの指標がもっとも臨床的に有用であるかということなどであろう。
DIPFにおける閉塞性障害の有無については,議論が大きく分かれるところであり,本症における最近の話題の1つといえよう。比較的大きな気道の閉塞性障害を表わす指標といわれる1秒率が正常であることは,多くの研究者の間で一致をみているが2,4,6,7),V-V曲線などのいわゆるsmall airwayの閉塞を表わすといわれる諸指標の異常を指摘するものが,最近2,3みられるようになった4,6)。
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