呼と循ゼミナール
末梢気道病変の検出(6)—気道抵抗
川上 義和
1
1北海道大学医学部第1内科
pp.78
発行日 1984年1月15日
Published Date 1984/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204376
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気道抵抗は肺胞内圧—口腔内圧較差と気流との比から求められるから,理論的には気道全体の抵抗を表現することとなる。体プレチスモグラフを用いた気道抵抗の測定は,その迅速性,理論的妥当性,簡便性などの故によく用いられている。しかし我が国では,欧米に比較すると未だ使いこなしている施設は少ないようである。
ここ数年来,体プレチスモグラフによるメカニクスの測定に関して2,3の問題点が明らかにされた。これらのうち,本稿では呼吸パターンの影響と胸郭外気道のコンプライアンスの影響を紹介したい。体プレチスモグラフでは気道抵抗の正しい測定は肺気量の正しい測定に基づくという事実を前もって理解しておく必要がある。ここに紹介する問題点は,直接には肺気量測定上のものであるが,間接的には気道抵抗測定上の問題点ともなる。
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