Japanese
English
綜説
気道抵抗
Airway Resistance
田辺 玄三
1
,
山林 一
1
,
外村 舜治
1
,
藤本 淳
1
Genzo Tanabe
1
,
Hajime Yamabayashi
1
,
Shunji Tonomura
1
,
Kiyoshi Fujimoto
1
1大阪府立成人病センター
1Center for Adult Diseases, Osaka
pp.272-281
発行日 1967年4月15日
Published Date 1967/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201758
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はじめに
ある複雑な事象を分析する場合,ある時点でその事象を量的に把握し,simplificationし,既成の理論にsi—mulateし,統合し,その背後にあるunderlying me—chanismを把握する方法をわれわれはしばしばとる。
換気力学の量的把握法としては,圧(P),気流量(V),および容積(V)の測定がその基本となる。これらの3要素の組合せにより換気力学の諸量的指標,たとえば,V/P=C(compliance),P/V=R(抵抗),V/V=RC(time constant),P・V=W(仕事量)が与えられるからである。
しかしながら,呼吸器系の構成上の複雑さは,(1)どの部位からどのようにしてP,V,Vの3要素をとり出すかの測定方法上の問題点,(2)simplificationおよびsimulationに由来する測定値解釈上の考慮すべき肺生理学的問題点,(3)個々の量的指標を統合することによって,呼吸器系内におこっている病態の解明にどのように応用するかの問題点が生じてくる。
以下この項目について考察を加えたい。
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