呼と循ゼミナール
Exercise Induced Asthma (6)—吸入誘発試験との相関
堀江 孝至
1
1日本大学医学部第1内科
pp.636
発行日 1983年6月15日
Published Date 1983/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204244
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EIAの解説の終りとして運動負荷試験と吸入誘発試験の関連についてのべみたい。
histamine,methacholineなどの薬剤も吸入させ気道収縮を誘発させ気道のsensitivity,reactivityを検索することは喘息の診断に重要であり広くおこなわれている。両薬剤の作用機序には差があると思われるが,喘息患者の大多数が正常者に比較じここれら薬剤に対し著るしい過敏性を示し,両薬剤への反応に明らかな相関か示されている(Juniperら:Thorax 33:705,1978)。Exerciseも喘息誘発の検査法としても知られているが,EIA陽性頻度は報告間に差があるにしても成人喘息例での陽性率は吸入誘発試験にくらべて明らかに低いように思われる。このEIA陽性と陰性の差が何によるかははっきりしないが,薬剤吸入試験との関速からEIA陽性例ほど著るしい気道過敏性を有するとの指摘がある。
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