呼と循ゼミナール
Exercise Induced Asthma—(1)その診断
堀江 孝至
1
1日本大学医学部第1内科
pp.88
発行日 1983年1月15日
Published Date 1983/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204161
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気管支喘息はその"気道過敏性"に特徴があり,ヒスタミン,メサコリン等の薬剤を吸入させると比較的低濃度に反応して気道収縮が誘発されてくる。そのためこれら薬剤を用いた気道過敏性検査は喘息の診断のために広く臨床に応用されている。一方,このような気道過敏性を有する喘息患者の中には運動をすると呼吸困難を訴え,喘息発作が誘発される症例のあることが知られており,Exercise-Induced Asthma (EIA)あるいはExercise—Induced Bronchoconstriction (EIB)と呼ばれ現在でも多くの研究者の注目をあつめている病態である。
私共は各種呼吸器疾患における運動負荷テストの検討をすすめる過程で,およそ5年前よりEIAに興味を持ちその研究をすすめてきた。今回,本ゼミナールに執筆することとなり,EIAをテーマとしてとりあげ解説することとした。
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