Japanese
English
装置と方法
1周期呼吸圧・流速関係のフーリェ解析による動肺コンプライアンス周波数依存性の新しい測定法
A new method of measuring dynamic compliance--a Fourier analysis of one period of breathing
鈴木 俊介
1
,
杉山 正春
1
,
佐々木 孝夫
1
,
滝島 任
1
Shunsuke Suzuki
1
,
Masaharu Sugiyama
1
,
Takao Sasaki
1
,
Tamotsu Takishima
1
1東北大学医学部第1内科
11st Dept. of Int. Med., Tohoku Univ.
pp.1177-1182
発行日 1978年12月15日
Published Date 1978/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203286
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動肺コンプライアンス(Cdyn)は,1927年Neergaard und Wirzら1)の測定にはじまり,その後, Otisら2)の理論的解析によって,その周波数依存性が肺内の機械的時定数の不均等分布により生ずることが明らかにされている。1960年代に入り,Millsら3), Ingramら4)によって,臨床例についてCdynの周波数依存性の検討がなされたが,small airwaysと関連づけた研究はなされていない。一方,私どもは複素コンプライアンスと周波数との関係から,遅延時間の分布関数を求める方法を見出し,臨床例について肺内の機械的時定数の分布の研究を行ってきた5,6)。
1969年,Woolcockら7)によって,肺弾性圧が正常かつ肺抵抗上昇のみられない対象において,Cdynが周波数依存性を示し,末梢気道の閉塞によって周波数依存性が生ずることが明らかにされ,その後,Ingralnら8), Pickenら9),Huttemannら10), McFaddenら11)により, Cdynの周波数依存性によるsmall airway diseaseの研究が相次いでなされ,small airway diseaseの検出法としてCdynの重要性が注目されるようになった。
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