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末梢気道の一部に狭窄や閉塞が起っても,通常のスパイログラムや気道抵抗の測定では異常を見出し難いことがあるといわれ,その末梢気道領域はサイレントゾーンsilent zoneともいわれている。今日まで末梢気道病変の早期検出法として,フローボリューム曲線,クロージングボリューム,A-aDN2および動肺コンプライアンス(Cdyn)の呼吸数依存性などが検討されているが1),これら各検査による異常所見と肺の局所の形態学的〜機能的異常との相互関係については現在解明されていない。現在末梢気道病変の検出法の中で最も敏感と考えられているCdynの呼吸数依存性についても,その異常が主に末梢気道の閉塞性病変を反映すると考えられているが,理論的には中枢部気道病変の関与も予測される。
そこで著者らは,各種肺疾患の気道抵抗(Raw),静肺コンプライアンス(Cst)およびCdynの呼吸数依存性の検討を行い,各疾患の換気力学的特徴をさぐろうとした。またRaw値とCdynの呼吸数依存性の程度を比較検討し,中枢部気道抵抗と末槍部気道抵抗との関連についても考察を加えた。
The frequency dependence of dynamic pulmonary compliance and airway resistance were analysed in 180 patients with chronic pulmonary diseases. The subjects were 44 patients with emphysema, 38 with bronchial asthma, 43 with "chronic bronchitis", 14 with sarcoidosis, 41 with "pulmonary fibrosis", and 12 normals.
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