Scramble Zone
抗精神病薬のコンプライアンス―強制的コンプライアンスから主体的コンプライアンスへ
伴 隆志
1
1山口大学(薬理学)
pp.220-223
発行日 2002年3月25日
Published Date 2002/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903165
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筆者は看護專門学校で基礎医学科目の一部を担当している.講義では,たとえは薬物Aと薬物Bとが異なるということは作用機序が異なるという以上に,看護の上でそれがどのような違いとなるのかということに力点をおくべきでないかと考えている.抗精神病薬(神経遮断薬)の講義における,デポ製剤(徐放性製剤)と経口薬の違い,定型的抗精神病薬と非定型的のそれとの違いは最も端的にこの問題を表している.
コンプライアンスは,精神病に限らず病状改善の第一歩である.しかしコンプライアンスの有無は患者自身に決定権があり,それを尊重しながらコンプライアンスを得るにはナースを含めた保健医療チームの並大抵でない努力が要求される.
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