綜説
Closing volume
大久保 隆男
1
,
井上 洋西
1
,
菊池 喜博
1
,
長島 純夫
1
Takao Okubo
1
,
Hiroshi Inoue
1
,
Yoshihiro Kikuchi
1
,
Sumio Nagashima
1
1東北大学第1内科
11st Dept. of Int. Med., Tohoku Univ. School of Med.
pp.472-480
発行日 1977年6月15日
Published Date 1977/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203056
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1967年Dollfuss & Milic-Emili1)らにより133Xeによる単一呼気曲線の終末部における急激な濃度変化(phaseIV;図1)の存在が指摘され,その原因として末梢気道の閉塞が示唆され,1968年同グループ56)によってalveolar plateauのterminal riseの始まる肺気量にclosing volumeという名称が与えられた。それ以来,この現象に関して数多くの研究がなされてきたが,その本態の究明は未だ不充分といわねばならない。本論文では,主にclosing volumeの発生に関する問題点を,この数年間の文献を主に,また我が国の現状をも踏まえて検討を加えた。なおclosing volume (以降CVと略す)の測定方法にはNHLIのrecommendation2)があり,メカニズム,測定法,正常値,臨床応用等については,我が国にもすでにいくつかのreviewがある3-7)のでこれを参照されたい。
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