Japanese
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綜説
左室収縮能の評価と機能曲線下行脚の意味
Evaluation of cardiac performance and the descending limb of left ventricular function
篠山 重威
1
Shigetake Sasayama
1
1京都大学第3内科
13rd Div. of Int. Med. Faculty of Med. Kyoto Univ.
pp.481-489
発行日 1977年6月15日
Published Date 1977/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203057
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心臓の機能に影響を与える因子として前負荷,後負荷,収縮性(inotropic state)および心拍数があげられる。前負荷の増加は等張力性収縮においては筋収縮の程度を増大し,等尺性収縮では最大発生張力を上昇させる。後負荷の増加はこれに逆比例して収縮の程度と速度を減少させる。これら二つの機械的因子にもとづく機能曲線は全ての負荷レベルで筋変力効果をうけ上下に偏位する1,2)(図1)。従来用いられて来た標準機能曲線3)は拡張終期圧あるいは拡張終期容積を一回拍出量,一回仕事量,一回拍出力,またはdP/dtと相関させたもので,急性の筋変力効果に対しては同様に上下の偏位を示すが,これは前述の機械的負荷にもとづく機能の変化の複雑な相互作用を総括するもので厳密な意味ではその使用に制限がある。
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