Japanese
English
装置と方法
ヒス束心電図の体外記録法
A method of noninvasive recording of His bundle potential
菱本 芳明
1
,
坂中 勝
1
,
鈴木 紘一
1
,
仁木 偉瑳夫
2
Yoshiaki Hishimoto
1
,
Masaru Sakanaka
1
,
Koich Suzuki
1
,
Isao Niki
2
1京都府立医科大学臨床検査部
2国立八日市病院内科
1Kyoto Prefectural University of Medicine
2National Yokaichi Hospital
pp.499-503
発行日 1975年6月15日
Published Date 1975/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202774
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人におけるin vivoでのヒス束電位の記録は,1969年Scherlagら1)の報告に始まる。それ以後房室伝導障害に関する診断や研究に新たな分野を開き,今日ではヒス束心電図法はルチン検査となりつつある。しかしその記録にはカテーテル法を施行せねばならない点で,手技の上でも,患者に対する侵襲や感染の危険,さらにElectrocusionの問題などのために,いついかなるときでも手軽に行えるというわけにはいかない。したがってもし体表面から非観血的にヒス束電位を記録できるならば,日常臨床において大変有益であるといえる。
1973年Barbariら2),つづいて1974年にFlowerら3)はイヌを用いて体表から記録した心電図を加算平均することによってPR-segment間にヒス束由来の電位が記録できることを報告した。われわれはヒトにおいて体表面より記録した心電図の加算平均法signal averagingにより,非観血的にヒス束電位を記録し報告したが4),今回臨床的に充分実用性のあることを確信したのでその装置と方法について述べる。
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