技術解説
ヒス束心電図
比江嶋 一昌
1
1東京医歯大内科
pp.897-904
発行日 1976年9月15日
Published Date 1976/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909473
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
以前は,心電図は読めるけれど,不整脈は苦手とした人が多かった.その理由は,複雑な不整脈に出会った場合,電気生理学にある程度精通していて,推理を働かせないと,標準心電図だけからその不整脈を分析するのが,難しかったためである.ところが,ヒス束心電図の臨床への登場とその発展に伴い,心腔内のいろいろな場所から同時にそれらの電位が記録されるようになり,その結果,不整脈の分析も一段と容易になって,しかもその説明に信ぴょう性がいっそう加わってきた.
ヒス束心電図は,また心房あるいは心室ペーシング法を組み合わせることにより,更に有用性を増し,現在電気生理学検査法の一つとして広く臨床に応用されている.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.