Japanese
English
Bedside Teaching
長期人工呼吸時の注意
Prolonged Artificial Respiration
池田 和之
1
Kazuyuki Ikeda
1
1東京大学医学部麻酔科学教室
1Departement of Anesthesiology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.443-451
発行日 1970年5月15日
Published Date 1970/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202147
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はじめに
近年,各種呼吸不全に対して,レスピレーターによる人工呼吸が広く行なわれるようになった。
この呼吸様式は生理学的にみて不利な点をいくつか持ち合わせているので,対象とする肺が健常な場合であっても,これが長期間にわたって続けられると,いろいろな障害を生体に対してあらわしてくる。まして肺気腫のような病的肺では障害がさらに複雑となり,その治療に当たっては専門的な管理体制を要するものとなる。
ここではそのような障害に対処するための注意点ならびに対策を論じてみる。
なお,長期人工呼吸の「長期」の期間についての規定はいまのところみられないが,本稿では全身麻酔時に行なう調節呼吸,ならびに蘇生の目的で行なう短時間の人工呼吸を除いた比較的長時間の人工呼吸を指すものとしておく。
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