Japanese
English
装置と方法
経カテーテル式心筋収縮測定装置
Measurement of the Myocardial Contraction—Transcatheter Method
友田 春夫
1
,
荻野 孝徳
1
,
片山 一彦
1
,
大瀬 靖
2
,
杉山 吉彦
2
Haruo Tomoda
1
,
Takanori Ogino
1
,
Kazuhiko Katayama
1
,
Yasushi Ose
2
,
Yoshihiko Sugiyama
2
1慶応大学医学部内科学教室
2日本光電工業株式会社
1Department of Internal Medicine, Keio University
2Nihon Koden Kogyo Co.
pp.965-969
発行日 1969年11月15日
Published Date 1969/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202087
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はじめに
従来臨床例において,いわゆるcardiac performa—nceを研究する際には,これに伴なう電気的現象,内圧変化あるいは心拍出量などにより評価されてきた。しかしこれらの根源である,心筋収縮そのものを捉えることがさらに重要であり,これを測定することは従来の方法により得られた成績に,より新しい知見を加えることは確実である。
これまでにも心筋収縮の様相を臨床例について記録することがいくつか試みられている。すなわちBraunw—aldら1)は,手術例において手術時心表面に金属性のクリップを縫着し,その動きを映画に撮影して解析している。
しかしこの方法ではごく特殊な場合の,心外膜面の運動しか記録できないという欠点があり,一般的な方法とはいいがたい。
また,angiocardiographyにより心筋運動を解析することが,以前より行なわれている2)。しかしこの方法にも計算上に仮設があり,また測定が造影剤注入後の少数拍動に限られているという欠点がある。
そこで筆者らは最近発表されたBingら3〜6)の方法に準じて,心臓カテーテルを介して一対の脚を心内膜下心筋内に刺入し,心筋収縮に伴なう脚の動きをその根部に装着したstrain gaugeにより検出するという方法を用い,まず動物実験を行ない,ついで非麻酔の生理学的状態において臨床例の心筋収縮を測定し,従来の方法では得られない2,3の興味ある知見を得た。そこで以下その方法,装置につき簡単に紹介する。
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