Japanese
English
装置と方法
肺動脈容量の分離測定法
Measurement of Pulmonary Arterial Blood Volume
荻野 孝徳
1
,
友田 春夫
1
,
日野原 茂雄
1
,
半田 俊之介
1
,
山口 隆久
1
,
片山 一彦
1
Takanori Ogino
1
,
Haruo Tomoda
1
,
Shigeo Hinohara
1
,
Shunnosuke Handa
1
,
Takahisa Yamaguchi
1
,
Kazuhiko Katayama
1
1慶応大学医学部内科学教室
1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.345-348
発行日 1970年4月15日
Published Date 1970/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202136
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はじめに
肺血量の測定が経中隔左心カテーテル法の開発により可能になり,1960年以降Dock1), Milnor2)らによって色素稀釈法を用いて行なわれるようになった。また肺毛細管血量の測定が,Roughton3)によりdiffusionを利用して行なわれたが,肺動脈,肺静脈などの血液量の測定は,まだ人体では行なわれていない。健常者および各種疾患例における肺血量の分画測定(subdivision)は,臨床医ならびに肺循環を学ぶ者にとって非常に興味深い問題であり,肺血量,肺毛細管血量がすでに測定可能であることから,肺動脈血量が求められれば,肺静脈血量が決定されることとなる。現在まで生体におけるin situの肺動脈血量測定は,犬におけるDu Bois4)の報告にみられるにすぎず,臨床例の測定は報告されていない。筆者らは,臨床例への応用を目的として,肺動脈血量測定の基礎実験を行なっており,その方法について述べてみたい。
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