Japanese
English
講座
拍動血流
Pulsatile Blood Flow in the Arterial System.
沖野 遙
1
,
垣内 美弘
1
,
西村 昭男
2
,
佐野 文男
2
Haruka Okino
1
,
Yoshihiro Kakiuchi
1
,
Akio Nishimura
2
,
Fumio Sano
2
1北海道大学応用電気研究所,メディカル・トランスデューサー部門
2北海道大学医学部第1外科
1Medical Transducer Division, Research Institute of Applied. Electricity, Hokkaido University
2The 1st Dept. of Surgery, School of Medicine, Hokkaido University.
pp.213-221
発行日 1966年3月15日
Published Date 1966/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201566
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I.拍動血流に関する現在までの知見 これまでに発表されてきた拍動血流に関する論文を綜合してみると,1961年7月にNew Yorkで行なわれた第4回国際ME会議の折E. Wetterer (Physiol. Inst., Univ. of Munich)によって発表された内容はそれ以前の発展の歴史と評価にふれている。詳細は原文にゆずるが1)2),彼の調査によると1920年代の末頃から拍動血流の実測がPitot管やVenturi管等の水力学測定法を応用して行なわれていた。第1図に示したのは各種の測定法による大動脈内等の拍動血流の記録でいずれを見ても全く大同小異である。末梢動脈内の拍動血流の状態については1940年初期にR.E.Shipley等3)の詳細な発表がある。彼等は腎,肝,上腸管膜,股,腋下および総頸動脈について血流測定した結果,これらの末梢動脈内で血液が一心拍動の間にも逆流,つまり末梢方向のみでなく心臓方向へも流れるのではないかという疑問をとくためOrifice管法で拍動血流を実測して詳細な検討を加えている(第2図)。
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