Japanese
English
原著
一台の矩形波電磁流量計による多数個所の血流同時測定
Multiple and Simultaneous Blood Flow Measurements by a Single Square-Wave Electromagnetic Flow Meter
沖野 遙
1
,
垣内 美弘
1
,
中西 昌美
2
Haruka Okino
1
,
Yoshihiro Kakiuchi
1
,
Yoshimi Nakanishi
2
1北海道大学応用電気研究所メディカルトランスデューサ部門
2北海道大学医学部第一外科
1Medical Trausducer Division, Research Institute of Applied Electricity, Hokkaido University
2The 1st Department of Surgery, School of Medicine, Hokkaido University
pp.619-623
発行日 1967年7月15日
Published Date 1967/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201796
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I.多数個所の血流同時測定
無切断のまま血管外壁から血流速度および血流量を連続測定する装置として,現在までに商品化されまた臨床面にも最も広く実用化されているのは,血管露出が必要であるにもかかわらず電磁流量計である。電磁流量計はその励磁磁束の波形から正弦波1)〜6),矩形波7)〜9)および梯形波10)11)の三方式に大別され,どの方式も現在では位相検波によって流量信号を検出する。以上のごとく,一ヵ所の血流量を測定する術式は確立した感があるが12)〜16),生体機能の面からは多数個所の同時測定の要求が強い。すなわち,運動,疾患,薬剤投与など種々の環境下での臓器および生体各部への血流分布や,入出血流量の平衡状態,体内に対称的に存在する血管相互の流量比較や血流障害程度の判定などの検索である。この目的にはいずれの方式の電磁流量計も用いうるが,たとえば正弦波電磁流量計のように,ただ単に励磁正弦波周波数だけ異なった同じ流量計を測定個所の数だけの台数を用いなければならないのでは操作の面で,またとくに価格の点ではなはだ問題である。
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