Japanese
English
綜説
Radioisotopeの肺生理学への応用
Application of Isotope for Pulmonary Physiology.
金上 晴夫
1
,
米山 武志
2
Haruo Kanagami
1
,
Takeshi Yoneyama
2
1国立がんセンター呼吸器科
2国立がんセンター外科
1Dept. of Internal Medicine, National Cancer Center.
2Dept. of Surgery, National Cancer Center.
pp.708-717
発行日 1963年10月15日
Published Date 1963/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201251
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I.はじめに
肺生理学の分野に初めてアイソトープが導入されたのは約十数年前1)でその後現在まで種々のアイソトープが肺生理学の研究及び肺機能検査に用いられている。即ち1954年Kruhφffer2)3)はC14Oを用いた反覆呼吸法によるCO肺胞拡散能力の測定を報告し,その後RISAを用いた体外計測法による心搏出量4)5)及び肺血量6)7)の測定が行われ,更にKnipping8)〜10)らにより133Xeによる肺の局所的換気機能を体外計測法によつて測定する方法が報告されるに及んで,局所的肺機能測定法としてのアイソトープの価値が強く認識され1960年にはHugh-Jones11)〜16)一派により15O2,C15O2,C15Oを用いた肺の局所的換気,拡散並びに肺血流量の測定が開発され,更に1962年には133Xeを用いた肺の局所的換気,血流量を測定する方法がBates17),Hugh-Jones18)らによつて発表され,アイソトープの肺生理学的検査への応用的価値が強く認識されるに至つた。その他85Kr33)〜35)を用いた換気血流分布及び肺血流量の測定や,41Ar25)〜28)による換気の測定,T244)によるシャントの測定法が報告され,アイソトープは現在の肺生理学の研究及び肺機能検査の上で極めて重要な地位を占めるに至つた。
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