Japanese
English
診療指針
止血剤
Hemostatic Remedies.
松岡 松三
1
Matsuzo Matsuoka
1
1信州大学松岡内科教室
1Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, Shinshu University
pp.349-353
発行日 1960年5月15日
Published Date 1960/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200888
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I.はじめに
生体が生命を保持するためには出血がおこつたときに止血に関して生体の有する基本的の機構が正常に且つ完全に調和して行われなければならない。止血の機構は極めて複雑で今日においても全く明らかにされているとはいえないが出血は止血機構のバランスがどこかで破壊されたときにおこるものと解せられる。
今日一般に使用されている止血剤の多くはこの破壊されたバランスを調整するために補助的に作用するものと考えられる。従つて止血剤をどのように使用するか,いいかえれば合理的に使用するためには止血の生理作用の概略を把握しておくことが必要であろうと老えられるので先ず止血機構の概略をのべ,次いで主なる止血剤についてその作用機転と使用法等について述べて見たいと思う。
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