特集 出血
止血剤について
福武 勝博
1
,
藤巻 道男
1
1東京医大血液学教室
pp.70-76
発行日 1956年5月1日
Published Date 1956/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201059
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1.いとぐち
出血の機序の要素は大きく分けると血管因子と血液凝固因子の二つをあげることができる.しかし血管因子に関する生理学的ないし病理組織学的の解明はなかなか困難である.血液凝固因子については最近活発な研究によつてかなり多くのことが解明されてきた.そして,血液凝固因子およびその誘導物を巧みに,しかも合理的に用いることによつて出血の臨床に対してよい止血効果を期待できるに至つた.そこで血液凝固の機序及び止血の臨床に関係の深い各種の藥剤について述べてみよう.
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