Japanese
English
診療指針
肺結核症における肺機能障害の種々相
Various types of pulmonary function impairment in pulmonary tuberculosis.
城 鉄男
1
,
高木 脩吉
1
,
光藤 由己
1
,
森 惣太郞
1
,
加藤 正之
1
,
渡部 良次
1
,
栗本 義胖
1
,
大井 公雄
1
,
広内 恒
1
,
野田 泰道
1
,
生富 和夫
1
,
足立 妙文
1
,
久保 信子
1
Tesuo Jo
1
,
Syukichi Takagi
1
,
Yuki Mitsufuji
1
,
Sotaro Mori
1
,
Masayuki Kato
1
,
Ryoji Watanabe
1
,
Yoshiaki Kurimoto
1
,
Kimio Oi
1
,
Hiroshi Hirouchi
1
,
Yasumichi Noda
1
,
Kazuo Ikutomi
1
,
Taebumi Adachi
1
,
Nobuko Kubo
1
1国立療養所貝塚千石荘
1Kaizuka Sengokuso, National Sanatorium.
pp.811-823
発行日 1959年9月15日
Published Date 1959/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200812
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I.はじめに
肺はその肺胞面積と血管床すなわち拡散面積が極めて広大であるために,部分的に機能障害や欠損が生じても充分代償可能である。これは日常安静時は全肺胞毛細管がfullに機能しているわけでなく,血管床のわずか1/10〜1/15しか血流がないといわれているように1),予備能力が非常に大きいことを示している。又臨床上従来肺疾患の診断治療に当つてレ線検査に依存するのあまり肺機能面の検索が忽せにされた弊も認められる。しかし近来肺機能の検査が進歩普及し,一方又切除肺等の病理解割学的検索の機会にめぐまれるようになつて,肺機能障害の病態生理及びそれと病理学的変化との関連についても次第に明らかになつてきた。その結果慢性肺疾患である肺結核,肺気腫,塵肺,気管支喘息等の診断治療に際し,新らしい肺機能の知識がとり入れられると同時に,肺機能検査は臨床上にも日常不可欠なものとなつてきた。たとえ検査は行わなくても肺機能の知識があるとないとではレ線写真の読影にも自からかなりの開きが生じてくる筈である。
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