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緒 言
胸部外科と麻酔とに関連して肺換気量の変化については大きな関心が持たれるが呼吸生理の基礎的研究と臨床的応用の面の結び付きがないように思われる。たとえば実験生理学では全肺容量曲線以外の表現法として横隔膜背矢の利用,胸廓運動の誘導,二重管の気管内挿入法などがあり麻酔の場合には呼吸嚢から誘導する方法などがあるが特に長時間にわたつて連続描記ができるようには考慮されていないようである。このような不便を除くためBenedict-Roth型Spirometerを小型に改作すると同時に巻取式で長時間の連続描記ができるような装置を試作した。麻酔の実施中は呼吸嚢を取外して三方活栓を挿入した蛇管をSpiro—meterに接続するだけで自働的に換気量曲線と時標とが記録されまた補助呼吸を必要とする場合は呼吸嚢に切換えることができる。また動物実験を行う場合は気槽の大きさを変え気道とSpirometerとの間でCO2吸収筒を入れてTo and Froとし適当量酸素の補給を行うことにより連続描記が可能である。生理学上狭義の呼吸中枢として形態的細胞集団の局在については多くの疑義があるが古くから行われて来た脳幹切断,破壊実験によつて特定の部位が呼吸機能を司つていることはほぼ確定的である。
A dog weighing 10 Kg. was employed in this experiment. Carotid arteries were ligated bilaterally, and vagal nerves were separated. Then, trachea was connected to the spirometer after a tracheotomy. Also a continuous intravenous infusion was started into the vein of the lower extremity. Now, a cranioto-my was made, followed by a decerebration. In order to certify the exact location of the respiratory center, a trimming experiment was done starting from the level of the inferior colliculi. Destruction of the cereb-rum was carried out by sodium citrate injection, and also the vagal nerve was pulled out or cut.
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