Japanese
English
綜説
循環諸量測定法に関する理論—特に"稀釈法"について
On the Theory of Methods now employed in Hemodynamics, particularly on the "Dilution Method".
中西 淳雄
1
Atsuo NAKANISHI
1
1東京大学医学部美甘内科教室
1Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.135-147
発行日 1955年3月15日
Published Date 1955/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200214
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まえがき
最近の循環器病学の進歩発展は,その一部は諸種循環諸量の計測法の進歩によるというも過言でなかろう。即ち此等の諸量の計測により,病態生理の究明は容易となり又診断・治療に進歩をもたらし,その中には以前の疾病の概念を変えたものもある程である。
計測法の中でも特にある特定物質を静脈注射して,その物質の血中濃度測定により循環諸量を求める場合が臨床上最も多い。即ち循環血液量・細胞外液量・全体液量の如き注入物質の稀釈の度合よりその稀釈物の容量を知らんとする稀釈法や,其の他腎クリアランス法,各種臟器の流血量測定は皆この範疇に属する。
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