Japanese
English
方法と装置
稀釈法による脳循環の研究
Studies on the Cerebral Circulation by Dilution Method
庄司 佑
1
,
三枝 正裕
1
,
上井 巖
1
Tasuku Shoji
1
,
Masahiro Saigusa
1
,
Iwao Uei
1
1東京大学医学部木本外科教室
12nd. Surgical Department, Tokyo University School of Medicine
pp.931-939
発行日 1957年12月15日
Published Date 1957/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200571
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Ⅰ.序論
種々の疾患,様々な症状と脳血行動態との関連は,以前から多くの研究者達の興味を引いていた問題である。
しかしながら脳血行動態の研究の根本となる脳血流量の測定法に関しては,1945年Kety, Sch—midt1)が笑気法を発表する迄,理論的に正しく,また臨床上応用し得る方法がなかつた。この笑気法は低濃度の笑気混合ガスを約10分間にわたり生体に吸入させ,この間の動脈血及び脳混合静脈血における笑気含有量の変化を時間的に追求することにより,Fickの原理を巧に利用して脳血流量を算出する方法であり,被検者に与える影響も少く,きわめて優秀な方法である。
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