Japanese
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特集 稀釈法
綜説
稀釈法の基礎
Fundamentals of Dilution Method.
細野 清士
1
Kiyoshi Hosono
1
1慶応大学医学部笹本内科
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.244-254
発行日 1965年4月15日
Published Date 1965/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201431
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はじめに
稀釈法とは,液体(あるいは気体)の未知の容量を知るために,指示薬(indicator)を注入してその稀釈の割合から液体(あるいは気体)の容量を知る方法である。稀釈法は古くから医学にも応用されていた1)が,今日臨床的にあるいは動物実験に用いられている検査法で稀釈法を応用しているものはきわめて多い。稀釈法にはじめて理論的基礎を与えたのはStewartである。Stewartは稀釈法による血流量,central blood volume測停定の理論を発表した2,3,4,5)。さらにHamilton6,7,8,9)がStewartの理諭を修正展開するにおよんで,稀釈法の理論的基礎は一応確立されたといえる。その後応用範囲が拡大されていろいろの異なる方法が行なわれるにしたがって,理論的にも多くの進歩があったが,基礎理論の詳細な点に関してはなお未解決の点が多い。
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