Japanese
English
特集 気管支喘息 最新の話題
フリーIgE測定の意義
The Significance of Free IgE Measurement
伊藤 玲子
1
,
権 寧博
1
,
橋本 修
1
Reiko Ito
1
,
Yasuhiro Gon
1
,
Shu Hashimoto
1
1日本大学医学部内科学系呼吸器内科学分野
1Division of Respiratory Medicine, Department of Internal Medicine, Nihon University School of Medicine
pp.1150-1154
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200048
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
喘息の薬物治療における吸入ステロイド薬を第一選択とする治療法の普及により,この10年程度の間に救急外来を受診し,入院加療を要するような急性増悪患者は著しく減少している印象がある.しかし,重症化し治療抵抗性を示す難治性喘息といわれる患者は喘息患者の5〜10%程度存在するとされ,患者数は減少していない.重症化につながる気道炎症を制御する方法として,これまでの吸入薬とは違った作用を目的とする分子標的薬が開発され実用化されている.現在のところ,わが国で重症難治性喘息患者に使用可能な分子標的薬はIgEをターゲットとしたオマリズマブのみである.本稿ではオマリズマブ治療患者におけるフリーIgEの測定法を紹介し,フリーIgEの測定の臨床における意義について考察を行う.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.