Japanese
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綜説
新しいARB(アジルサルタン:アジルバ®)
Azilsartan:a Next Generation Angiotensin Receptor Blocker
竹屋 泰
1
,
大石 充
1
Yasushi Takeya
1
,
Mitsuru Ohishi
1
1大阪大学大学院医学系研究科老年腎臓内科学
1Department of Geriatric Medicine & Nephrology, Osaka University Graduate School of Medicine
pp.548-553
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102237
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はじめに
現在わが国の高血圧患者は4,000万人と言われており,単一疾患としては最も患者数が多く,60歳以上に限れば男性の2人に1人,女性の5人に2人が高血圧である.近年,高血圧治療ガイドラインの浸透や複数の有効な降圧薬が使用可能となったことで,わが国の血圧コントロールは改善傾向にあるものの,血圧が適切にコントロールされている割合は未だ50%にとどまっている1).さらに,家庭血圧のコントロール状況を加味した報告では,より厳格な降圧目標が設定されている糖尿病,慢性腎臓病,心筋梗塞後を除外した集団に限っても,降圧目標を達成している割合は30%以下であり2),優れたアドヒアランスと強力で持続的な降圧効果を兼ね備えた降圧薬の出現が望まれている.2012年1月,わが国で7番目のARBとなるアジルサルタンが製造承認を取得し,同年5月に発売となった.本稿では,アジルサルタンの特徴を概説し,今後の降圧療法において期待されるベネフィットとエビデンスについて概説する.
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