Japanese
English
綜説
正確さの比較:Bland-Altman解析による呼吸器内科領域代替検査法の検証
Comparison of Accuracy:Bland-Altman analysis of alternative examinations in the field of respiratory medicine
梅田 啓
1
,
岡田 泰昌
2
Akira Umeda
1
,
Yasumasa Okada
2
1国際医療福祉大学塩谷病院呼吸器内科
2独立行政法人国立病院機構村山医療センター内科
1Department of Respiratory Medicine, International University of Health and Welfare, Shioya Hospital
2Division of Internal Medicine, Murayama Medical Center
pp.840-848
発行日 2012年8月15日
Published Date 2012/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102027
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はじめに
近年,侵襲を減らして患者にやさしい医療を提供しようとする動きが盛んである.この動向は呼吸器内科診療の検査においても認められる.しかし侵襲を減らした代替検査法がいかに正確に元の検査データを再現できているかは,明確に評価されていない場合が多い.この点に関し,近年,代替検査法の正確さを評価する臨床医学統計手法であるBland-Altman解析が使用されるようになった1~3).本解析によりその代替検査法がどの程度有用であるかが理解されるばかりでなく,代替検査法同士でその正確さを比較することでそれらの代替検査法の臨床への貢献をより明確に理解できると考えられる.
本稿においては呼吸器内科診療における観血的な検査である動脈血液ガス分析や右心カテーテル検査を例として,より低侵襲な検査法で代用した場合の意義と問題をBland-Altman解析を用いて検討する.
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